プロフィール
あまゆい
Information
オーナーへメッセージ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人

2015年07月02日

菖蒲華 あやめはなさく

七十二候だより いのちの暦 [第62回]
第二十九候 夏至 次候
菖蒲華 あやめはなさく

7月号は届きましたか。

片寄斗史子

週末、土曜日(27日)の夕方は、ひさしぶりの
夕焼けに、雨あがりの景色が彩られました。
そして、夜になっても明るい水色の空。

日曜日。私のベランダにはきれいなツユクサ。
ご近所にはノウゼンカズラや夾竹桃。
夏休みに入った7月の末のように感じていても、
まだ、今は6月の終わり。

確かに家の中の、いただきもののアジサイの匂いは
まだ夏には早すぎて、今は「菖蒲華(あやめはなさく)」。

七十二候に出て来る花の数は案外少なく、
なじみのある花ばかりではありませんが、
菖蒲の花は、身近でなくなった花の代表かもしれません。

菖蒲園のようなところは別として、
ちょっと歩いて出会うなんてことはなくなりました。
螢と同じで、川べりとか沼地など、
水けのあるところに、かつては背丈をそろえて伸びていました。

生け花を習っていた私の母親は菖蒲の花が大好きで、
田んぼに水を引く小さな川の端の畑、
その水際全部に菖蒲を並び植え、花咲くころには
誇らしそうに摘んでは生けていました。

生けられた菖蒲の花は、母親が自慢に応えるように、
長いまっすぐの茎を精いっぱい伸ばして
そこに載ったペン先のような蕾や紫色の大きな花弁を
持ち上げていました。



東京に出てきてからというもの、すっかり忘れていた菖蒲の花が
昔の人々の心をとらえていたのだと知ったのは
日本画の画家のほとんどが、必ずといっていいほど
菖蒲やアヤメ、カキツバタを描いていると気づいたからでした。

ああ、こんなにも多くの人に描かれてきたのかと
その絵の素晴らしさはもとより、
画家の心をとらえた花が菖蒲であったことに
驚いたのでした。

そんなことを思いながら、近所の美容室に
お礼を言いに行くことにしました。
お届けしたばかりの7月号26ページ、
手づくりのスロープの主は、私が長年お世話になっている
美容室のオーナーです。

このスロープも素敵ですが、私が大好きなのは、
オーナーの、周囲の空き地の使い方、小さなガーデンのセンスです。

お店は都か区、つまり公共の遊歩道に面して建てられたビルの1階ですが、
土地の境界に植栽された垣根、その隙間に、彼は気の利いた植物を植え、
トマトや万願寺とうがらしなど夏野菜も植えているのです。

行政の植栽だけでは空き地ができたり枯れ地もできます。
そんな中で、美容室の周りは濃い緑に包まれています。
「どうぞ植えてください」と、行政の了解も得たと言います。

大きなトマトと筆先のようなとうがらしの、濃い緑――。
ちょっとした空き地を少しずつ、きれいに緑で埋めていく。
きっと誇らしいことだろうなと思います。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香



毎日が発見

  


Posted by あまゆい at 09:42Comments(0)七十二候だより

2015年06月23日

二十四節気は「芒種(ぼうしゅ)」から「夏至(げし)」へ。 対、ということ。

七十二候だより いのちの暦 [第61回]
九節気 芒種 ぼうしゅ
第二十五候 螳螂生 かまきりしょうず
第二十六候 腐草為螢 ふそうほたるとなる
第二十七候 梅子黄 うめのみきばむ

十節気 夏至 げし
第二十八候 乃東枯 なつかれくさかるる

二十四節気は「芒種(ぼうしゅ)」から「夏至(げし)」へ。
対、ということ。



しばらくお休みさせていただいたあいだに、
すっかり梅雨空になりました。
そして、また大雨のニュース。
雨の日を味わうだけでなく、場合によっては
落雷、ひょうなど、充分、気をつけて過ごしましょう。

6月の前半は、二十四節気でいうと、
芒種(ぼうしゅ)。「芒」とは、
イネ科植物の穂先にある、1本1本の針のような
突起のことだそうです。麦にもありますね。

つまり、このころに田植えをする
ということだったらしいのですが、
シトシト降り続く湿気の中では、イネ科に限らず
種や芽も葉も茎も枝も、
植物のすべてが水けを得て育っていく気がします。

芒種の節気の七十二候は、
螳螂(かまきり)、螢(ほたる)、梅の実と
身近なものが並びます。




蟷螂は、草むらや畑のどこにもいて、
それほどたくさん生まれてきていましたが、
今ではどうでしょう?

螢も川べりの草むらから出てきて、つかまえられるほど
たくさん飛んでいました。
家に帰って蚊帳(かや)の中に放ったことなど、
こどものころの生きものは自分といっしょ
忘れることがありません。

「毎日が発見」の、まもなく出る号は7月号。
巻頭の、私の“聞き書き”のお相手は
生命科学者、「JT生命誌研究館」の、中村桂子館長です。

地球に生命体が誕生して38億年と言われます。
どの生きものの中にも「38億年」があって、
その生命の営みを解読することが
生命史、ではなく生命誌、というお話です。

そのことを表しているのが、下の扇型の図。

生命誌絵巻

図版提供:JT生命誌研究館、原案:中村桂子 協力:団まりな 絵:橋本律子

中村館長は、この図を「生命誌絵巻」とおっしゃっています。
扇の要のところが38億年前にあたります。

螳螂も蛍も、人間も、みんなみんな、生きものは
この扇の中にいる、この感覚が大事というお話を聞きながら
「暦」もまた、その理をおしえているなと思うのでした。

十節気の夏至の、初候は、
「乃東枯(なつかれくさかるる)」。
冬至の初候、「乃東生(なつかれくさしょうず)」と
対(つい)になっています。

乃東(だいとう)というのが、夏枯草(なつかれくさ)のことで、
靭草(うつぼぐさ)の異称とのこと。
なんと、ややこしいことですが、
肝心なことは、この草(花)が、
冬至、12月の末に芽を出し、
今、夏至の6月の末に枯れ始める、ということ。

このことを、暦のいちばん明らかなところ、
つまり、日がもっとも長いところと
もっとも短いところにおいているということ。

冬至は、一陽来復。私の「七十二候だより」では
いちばん大事にする考え、出発点です。
地球の上に立っている気持ちで
両手を横に広げてみてください。

頭のてっぺんが夏至だとすれば、
踏ん張っている足の裏が、冬至。
時計まわりだとすれば左手が秋分、右手が春分。
きちんと対のリズムで回っています。

私たちの生命に、
38億年の生命体の歴史があるということは、
38億年分の暦を巡ってきたということなのでしょうね。


片寄斗史子

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香


毎日が発見  


Posted by あまゆい at 09:11Comments(0)七十二候だより

2015年06月02日

口永良部島、無医村のお医者さん

七十二候だより いのちの暦 [第60回]
第二十四候 小満 末候
麦秋至 ばくしゅういたる

口永良部島、無医村のお医者さん。

片寄斗史子



麦秋。麦の秋、つまり刈り入れは、初夏、梅雨の前。
真夏の日差しに爽やかな風。
まだひんやりとした空気が残る、少し前の初夏とは違う、
南の国の初夏のような気候です。
南の国に初夏があるのかどうか……。

日本列島は活火山の島、
と習いましたが、本当にそうだなと
知らされる噴火が続いていますね。

口永良部島。くちのえらぶじま。
新岳(しんだけ)の噴火で初めて知った方も
多いと思いますが、私は、ひょんなことで、
最近、ご縁ができました。

久保利夫さんというお医者さんが
70代後半になって、最後の仕事に、
生まれ故郷の口永良部島の診療所に決めた、
と2、3カ月前のニュースで知りました。

それまでも、世界の病院、日本の無医村を
回っていらしたようなのですが、
最後の仕事場をふるさとの、
お医者さんのいない診療所に決められ赴任されそうです。

ニュースを知って、その経歴にも興味がわき、
お話を伺いたい旨、連絡いたしました。


                    by 千惠香

「毎日が発見」の編集を手伝ってくださっている
ライターのお一人に鹿児島出身の方がいらして、
お盆の帰省時にでも訪問できればとお尋ねしていた矢先の
噴火のニュースでした。

赴任早々の出来事ですが、
口永良部島のお生まれですから、きっとご無事で
住民の方のお力になっていらっしゃることと想像しながら、
初めて知る小さな南の島に思いを寄せています。
どうか、みなさま、ご無事でありますように。

超高齢社会になって、年金を受け取る世代にも
仕事や働き方が重要なテーマになってきました。

定年後に、やってみたかった仕事をやってみる。
ちょっと手伝いに行く。
など、先は長いと思えば、生涯をかける、といった決心はなくても
身軽に自分のため、誰かのため、社会のために
働いてみる、といったことも、相手方次第ですが
許されるのではないでしょうか。

仕事。働くことは人生でもっとも大事な意味を
もっていると思います。
長生き時代は、死ぬまで、
そのテーマを抱きしめて生きること、といってもいいでしょう。

本当は、いまの時代、
年金世代に限らず、すべての世代が
与えられた肉体と環境の中で、今一度
働くということを考えたほうがいいなとは思っていますが。

夏空を眺めながら、
田んぼの実りはよく知っていても
いちめんの麦畑の実りは知りません。
日本ではどこにいちばん広い麦畑があるのでしょうと、
夏空を眺めながら想像します。

早々と、熱中症に気をつけましょう。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香


毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 16:45Comments(0)七十二候だより

2015年05月26日

桑の木、紅花、上杉鷹山。

七十二候だより いのちの暦 [第59回]
七十二候 第二十ニ候 小満 初候
蚕起食桑 かいこおきてくわをはむ
七十二候 第二十三候 小満 次候
紅花栄 べにばなさかう

桑の木、紅花、上杉鷹山。
片寄斗史子


ドクダミが、濃い緑の葉に真っ白な花を開かせています。
ツユクサも、田舎に比べると東京の花の色は淡く頼りなげですが、
咲いています。

すっかり夏空の東京です。
これから梅雨に向かって第一の夏模様、
梅雨のあとに第二の夏。
今年は、そんな夏景色ではないかと想像しながら
スーパーに並び始めた青梅の美しさを見入っています。

立夏の次、八節気「小満(しょうまん)」に入りました。
日を追うごとに気温も上がり、
万物が次第に長じて天地に満ち始める時季、
と暦にあります。

霜などの冷たさ、寒さを越えて麦の穂が実り始め
ほっとひと安心(少し満足)という意味から
「小満」というのだそうです。

北のほうでは、今が緑したたる若葉真っ盛りでしょうか。
山辺のむせるほどの緑は心身に独特の気をもたらすので、
恋しいほどです。



「緑」というのは、もともとは色名ではなく
瑞々しさを表す言葉で、それが転じて
新芽の色を示すようになったのだそうです。
やっぱり、新緑の色に万物を生かす強い力を
昔の人も感じたことでしょう。

さて、第二十二候と第二十三候を
並べてご紹介するのは、
今回は追い込まれてのことではないんですね。

桑の木、紅花と並ぶと、今の私には、
「上杉鷹山(うえすぎ・ようざん)」と続くからなのです。
新しい「毎日が発見」6月号の「言葉の森へ」で
扱っているのが「上杉鷹山」。
解説は『小説 上杉鷹山』の作者、童門冬二(どうもん・ふゆじ)さん。
その本をちょうど読み終えたところです。

上杉鷹山、という名前だけは
いつのころからか聞いて知ってはいました。
江戸時代、存亡の危機にあった米沢藩を
立て直した名君、と。

名君とは、節約の徹底と、同時に、
桑や漆の木、紅花を植え、
産業を興し、藩を立て直したということ。

「言葉の森へ」を読みながら、
初めて具体的な人物像に触れました。

ときは徳川第十代・家治将軍の時代。
のちの鷹山(冶憲・はるのり)は17歳で米沢藩主・上杉家の養子となり
藩政を引き継ぎ、改革へと歩を進めます。

養父には幸(よし)という娘がおり、
その娘と結婚をします。
幸には心身ともに障害がありました。

復興へと歩むその姿は、内村鑑三の英訳により、
米国大統領時代のジョン・F・ケネディに
「尊敬する日本人」と言わしめます。

童門さんの物語は、全編、人間性に満ち、
非常に読みやすいのが特長です。
ふと「出来すぎの人物像」ではと思う読者に、
童門さんはこんな台詞を終盤、用意していらっしゃいました。

「現在の世の中は、人間のみにくいことをあばくことだけが、
人間の本当の姿なのだ、という風潮がしきりでございます。
人が人を信じるとか、人のことを考えるとか、つまり、
やさしさ、思いやりのようなものは、すべて嘘で、つくりものだ、
という不信の気持ちが行き渡っております。でも、そうではない、
ということを、今夜、私は、はっきり知りました……」

これが、『小説 上杉鷹山』で、
現代人が読むための歴史小説が、
童門さんの歴史小説ではないかと思いました。
初めての作家との出会いでした。



毎日が発見  


Posted by あまゆい at 09:41Comments(0)七十二候だより

2015年05月22日

鼃始鳴 かわずはじめてなく

七十二候だより いのちの暦 [第58回]
七十二候 第十九候 立夏 初候
鼃始鳴 かわずはじめてなく
七十二候 第二十候 立夏 次候
蚯蚓出 みみずいずる
七十二候 第二十一候 立夏 末候
竹笋生 たけのこしょうず

一つの節気に三つの候。
片寄斗史子

七十二候だより いのちの暦」の片寄です。
慌ただしさにかまけて、三つの候をそのままに
してしまいました。

ちょうど一節気にあたる、
三つの候を飛ばしましたので、
ここで、三つの候を一緒にご紹介して(すみません)、
あらためて暦について復習し、考えてみます。

ここで「暦」というのは、
「二十四節気七十二候」を指しています。

二十四節気とは、一年を二十四等分に区切って
季節をあらわしたもの。
この一つの節気をさらに三等分したものが、七十二候です。
24(節気)×3=72、というわけです。

二十四節気は、一節気の「立春」にはじまり、
「大寒」の二十四節気で一めぐりです。
立春が今でいう二月四日あたり、
大寒が一月の二十日あたり。

そうなんです、二十四節気は旧暦を補うもの。
太陽の高さが最も低くなる「冬至」と
最も高い「夏至」を軸に、
その間の「春分」と「秋分」を基点に
一年を二十四等分しています。
ちなみに、この四つを「四至二分」というのだそうです。



旧暦は、月の満ち欠けをひと月とした太陰暦と
地球が太陽を一周する期間を一年とする太陽暦を組み合わせた
太陰太陽暦です。

ところが、月の満ち欠けと太陽の周期では
ぴったりうまく1年が重なりません。
これでは農耕や漁の目安にならないというわけで
考え出されたのが二十四節気七十二候。

気と候、で気候をあらわし一年の暮らしの目途としたのですが、
七十二候では特に
気象の変化を繊細にとらえられています。

そこで、夏のはじまり、立夏の三つの候です。
前の節気は春の最後の節気、「穀雨」。
その末候が「牡丹華」で、華やかな春の終わりでしたが、
緑に覆われ風薫る夏の始まりの候の
何と地味なことでしょう。

「七十二候だより」を書かせていただいて、
暦とは、太陽のもっとも低く極まる「冬至」、
つまり「一陽来復」=希望にあると勝手に解釈しましたが、
この三つの候を眺めていて、
暦のもう一つの基本が、ここにあると思いました。

カエル、ミミズ、タケノコ。
夏の始まりの候から思うのは、生きとし生きる「いのち」を
見つめなさい、いとおしみなさい、いつくしみなさい、
ということではないかなということでした。

万物の力がみなぎる、その前に、
小さないのちの形三つ。
なかなか、にくいですね。

気温に一喜一憂しては、
自分の生活に不都合のないようにと
気象をとらえる一方で、
一年というめぐりの気候のもとに生きていると、
青さをましていく空を見上げてみましょう。

よいゴールデンウィークでしたでしょうか。
夏休みまで、もう一区切り。
小さな気候の変化が連なります。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香



毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 10:10Comments(0)七十二候だより

2015年05月01日

牡丹華 ぼたんはなさく

七十二候だより いのちの暦 [第57回]
第十八候 穀雨 末候
牡丹華 ぼたんはなさく

鬼太郎ロードから
出雲大社までの
海の道


片寄斗史子

朝の6時に起きたぐらいでは
もう夜明けの気分など、とうてい味わえない
光の強さになりました。

その光の中に
「カアア」と声がしたと思うや、
ベランダの手すりに一羽のカラス。

「おはよう」と言わんばかりに首をかしげ、
「どうぞ」とでも言えば、「おじゃましまあす」と
入る風情。ちょっと子どものカラスでしょうか。

「わあああ、勘弁、勘弁!」と
鳥肌になって、あわてて窓を閉めたら
その音を合図に飛び立ちました。

そして、もう一度、窓を開けて深呼吸。
今日から5月です。
六節気、穀雨の末候、「牡丹華」。
見事な牡丹の花が咲いて、春が終わります。



私の故郷、島根県、中海に浮かぶ島、
大根島(だいこんじま)は、
牡丹と朝鮮人参の産地として有名です。

島根県のお隣が鳥取県。
県境の大きな街が米子(よなご)、です。
そこから日本海へ向かうと、
「ゲゲゲの鬼太郎」を生んだ水木しげるさんの故郷。

鬼太郎ロードなど、いろいろなお店を回って
遊べるようになっています。

その水木さんの実家の前に立つと、
右手に日本海が広がります。
この小さな入り江から左に汽水湖の中海(なかうみ)が続き、
牡丹の大根島へと道ができていて、島根県に入ります。

はじめて大根島に行ったとき、北海道のよう、帯広に
似ていると思いました。面積は大違いですが、
畑作のための開墾という目的が同じだったからでしょう。

中海は、宍道湖(しんじこ)へと連なり、
松江、出雲をまたがり。陸に上がって出雲大社に行くと、
その先に「因幡の白うさぎ」でお馴染みの、稲佐の浜。
二度目の日本海の景色は、大陸へと広がります。

そんなふうに道ができている、山陰の海のロード。
5月は日本中どこも美しいのですが、
とりわけ、故郷、その海の道は光の中です。

もし、山陰を旅されることがあれば、ぜひ。
それから出雲大社にお参りされたら、お隣のお社、
“北島さん”にもぜひお参りください。

ここの庭は、私には、
パリ郊外、ジヴェルニーにあるモネの庭を
思わせます。

景色はまるで似てないので、ご注意しておきたいのですが、
庭のありよう、庭をつくる心が似ているんじゃないかなと
思うのです。

庭仕事、畑仕事、手仕事。夏の準備のはじまりです。
連休が明けるころには七節気、立夏です。
気をつけて、いい連休をお過ごしください。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香


毎日が発見

  


Posted by あまゆい at 16:45Comments(0)七十二候だより

2015年04月28日

霜止出苗 しもやんでなえいずる

七十二候だより いのちの暦 [第56回]
第十七候 穀雨 次候
霜止出苗 しもやんでなえいずる

家々のお話
片寄斗史子


東京では、このところ気温が上がって、
どこを訪ねても、電車を降りると、
街路樹で視界が緑色に染められます。

いい匂いがすると思えば
住宅の2階のほうから白い藤の花。
短い房丈の、香りのいいダルマ藤、と友人から教わりました。
そのお隣の家には黄色のモッコウバラ。

私の家のベランダでも鉄線が咲き
ローズゼラニウムなどのハーブとともに花ざかり。
いつもより早い初夏のようですが、
気温は上がっても、でも、まだ、どこかに
終わり切らない春が、空気を“ぼんやり”させています。

さわやかな風、透明な陽射し、緑の匂いの
ほんとうの初夏は、
ゴールデンウイークが明けるとやってきます。


     ジャスミン

少し前のことになりますが、まだ寒さの残るころ、
通勤途中にある町工場が、
気がつけば、ある日、更地に変わっていました。

目を見はったのは、
それまで工場にふさがれて見えなかった家々が、
いちどきに4、5軒、まるまる姿を現わしたことです。

工場とのあいだに路地があり、
奥に家があるだろうことはわかっていましたが、
工場の跡地の向こうに“出没”した家々は
外観に過ぎないのに、無防備に家屋をさらけ出しているようで、
思わず目をそらしてしまいます。

毎日通っていた道の奥に、こういう家があったかと知る、
ただ、それだけのことなのに、
工場に覆われていた景色の中に人の暮らしが見え、
妙に気恥ずかしいような、目新しい気持ちでした。

更地があらわれたことで、
そこに霜柱を見ることができました。
そうして、つい最近は一部分に青々と
雑草が芽を出していました。
まさに「霜止出苗(しもやんでなえいずる)」です。

その角を曲がったところの家は、
更地を見せる間もなく、ある日、
二軒の建て売り住宅に変わっていました。
やや大きめのゆったりとした風情の家でしたから、
こちらはちょっとさみしく眺めてしまいました。

変わらぬたたずまいを東京の家に求めるのは
無理な話ですね。

新しい「毎日が発見」(5月号)、
巻頭の聞き書きで、
吉沢久子さん(家事評論家・随筆家)は、
ご自分の家が平屋であることを
こんなふうにお話しくださいました。

「この土地は、口をきいてくださる方があって
お隣のお庭を半分分けていただいた土地なんです。
ですから私が生きている限りは、お隣の邪魔にならないよう、
日差しを遮らないようにと決めているんです」。

こういうお話をお伝えできるっていいな、
そう思いながらまとめたお話です。
97歳のひとり暮らしの、ほんとうに今、を
聞かせていただきました。読んでくださいね。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香


毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 12:37Comments(0)七十二候だより

2015年04月23日

葭始生 あしはじめてしょうず

七十二候だより いのちの暦 [第55回]
第十六候 穀雨 初候
葭始生 あしはじめてしょうず


新しい「毎日が発見」(5月号)ができました。
まもなく到着いたします。

片寄斗史子


六節気、穀雨に入りました。
「穀雨」とは、百穀を潤す雨という意味なのだそうです。
ありとあらゆる穀物を育てるために
辺りを煙らせしとしとと降り続く春の雨。
穀雨は春の最後の節気です。

「雑穀という言い方はないんじゃない、鳥ではないんだからね。
ヒエもアワも、すべて穀物ですよね」
と、これは、「毎日が発見」の連載で、毎月、旬の素材の意味や
おいしい食べ方を教えてもらっている
ウー・ウェンさんの言葉です。

なるほどねえ。
暦の生まれた中国で生まれ、
20代の途中まで育った中国人ならではの見方です。

ウーさんは、その後、日本に来て結婚。
2つの国を行き来していますから、両方の国の暮らしをみつめ、
“かしこい頭”でいろいろ考えてきましたから、
その、ものの見方、考えはたいへん興味深く、
そのお話が私は大好き。“発見”がつきません。

日本は水に恵まれた“稲の国”ですから、
お米が素晴らしいだけに“雑穀”と呼んだのでしょう。
でも、恵みの雨は太陽と同じく、あまねく、すべての
穀物、草木に降り注ぎ。雨がやむと夏を迎えます。

日本はまた、「豊葦原(とよあしはら)の国」といわれます。
その葭(葦)もまた、豊かでやさしい雨を受けて
河川や湖沼の水辺に芽吹き始めるのが穀雨の時期、
第十七候の「苗が出(いず)る」ということです。

やさしい雨もときに風をともない枝を揺らし
花を散らします。そんな先日、雨風は、
遊歩道の八重桜や「しゃが」の花びらを散らしていました。
 


拾って帰って、それらの花びらをちいさなちいさな器に入れ、
これまたちいさな洗面所に置いたのが、写真の「しゃが」です。
洗面所に花びらを置くと、顔を洗うとき、
かがんだ姿勢になるので、花の構造がよくわかるのです。

すごいでしょう。しゃがの花びらの模様。
細い筆で描いたごとし、です。
あやめや花菖蒲によく似ていて、
春の節気から夏の節気に移るのを表していますね。

「水を切らしてはだめよ」と言われていた
サギソウの球根からも
雨のあと芽が出ました。

サギソウは、その名のとおり、
白い鷺が飛ぶ姿にそっくりの花びら。
準絶滅危惧種となっているため、
国営昭和記念公園(東京・立川市)では
ボランティアの方たちの方も参加して
“普及”に努めていらっしゃいます。

そのことやサギソウの育て方も
新しい「毎日が発見」(5月号)に載っています。
取材時のおみやげの、ひと鉢が、私のベランダで
芽を出した、というわけです。

5月号のウー・ウェンさんの連載のテーマは「アスパラガス」。
さっと炒める、そのコツにはまり、
アスパラガスを春巻きの皮で巻いて揚げる、
そのおいしさ、簡単さに感激しました。

「そらまめでもエビでも、何でも巻いてみて。
てんぷらのように考えたらいいんじゃない?」
すばらしいなあ、ウーさん!

そのほかいろいろ。
ぜひ、5月号と一緒に、
さまざまなこと“発見”して遊んでくださいませ。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香



毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 10:01Comments(0)七十二候だより

2015年04月17日

讃えあう心

七十二候だより いのちの暦 [第54回]
七十二候 第十四候 清明 次候
鴻雁北 こうがんきたす
七十二候 第十五候 清明 末候
虹始見 にじはじめてあらわる

讃えあう心

片寄斗史子

暦は本来、やがて来るときを待つものですが、
いま私は暦を追いかけている様で、
すみません、2つ一緒に、遅れてお届けいたします。

菜種梅雨だったのでしょうか。
ここしばらく雨が降り止むことなく続きました。
ひょうやあられが降ったところもありましたが、
何ごともありませんでしたか。

そんなあとでも、私の住まいの近くでは大きな八重の桜が
ぼてぼてと満開になっています。
この桜、おかっぱの童女のようで、なでてやりたくなります。

昔、京都・仁和寺に行った時は
背丈の低い八重桜が咲き誇り、
ぽんぽんと手のひらに受けてほんわかとしたものでした。

ベランダのローズマリーが小さな紫色の花を咲かせているので
水を入れた器に枝を折り入れ、根を出させて増やそうとして、
ついでに周りのかわいい雑草も一緒に入れたら
さすがですね。雑草の切り口からは翌日すぐに根がはえました。

強い、強いとほめてやり、しょうがない、
雑草の一鉢をつくることになりました。

第十四候の北に帰る雁も、
その前、第十三候で南からやってくるつばめも
遠い地を行ったり来たり、
なんとたくましいことでしょう。
彼らを讃える人間の気持ちが、
こうして暦に残っているのだと思います。

そんな気持ちがお話になった一つが「雁風呂」です。
「毎日が発見」の2015年2月号「深堀り、季語」でも
俳句の井上弘美先生が紹介をしてくださいましたが、
上方落語にもあります。

長い旅路を渡る雁はそれぞれが
木の枝をくわえるか抱えて旅を続け、
疲れるとその枝を海上に浮かべ、
その上で身を休めては飛び続け、
日本に到着する、というお話です。

海岸に辿り着いた雁は、砂浜に枝を置き、
ひと冬を過ごすと雁は自分の枝を覚えていて、
それを選び取って、また飛び立ちます。
ところが、雁が飛び立った後の砂浜に木の枝が何本も……。
せっかくやってきたのに、日本で命を落としたり
行方がわからなくなった雁の枝というわけです。

土地の人は、それらの枝を集めて風呂を焚き
雁の供養とともに、雁のようにこの地を訪れた
遠来の旅人に温かなひとときをふるまい、
疲れをねぎらったそうです。

これは青森が舞台のお話で、
上方落語では、青森が函館になっています。
でも、雁にそのような習性はなく、
民話として伝えられてきたお話です。

鳥も植物も気高く強く美しく、
人間の心の中でも、そのように生きるようにと
昔の人は考えたのでしょう。

そして、鶴の恩返しのように飛び立つ姿に
賞賛の心を届けたのです。



そして、見上げた空には、虹。
第十五候の「虹始めて見(にじはじめてあらわる)」。
七十二候の中でもっとも美しい言葉。
日本中が鮮やかな新緑に包まれる美しい季節の
始まることを知らせています。

気がつけば、もう、つつじやさつきも咲いています。
ゴールデンウイークが過ぎるまでは
肌寒さが残ります。体調にお気をつけて。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香





毎日が発見  


Posted by あまゆい at 17:02Comments(0)七十二候だより

2015年04月09日

長嶋茂雄球場

七十二候だより いのちの暦 [第53回]
第十三候 清明 初候
玄鳥至 つばめきたる

長嶋茂雄球場

片寄斗史子

春分から清明に移り、
初夏の気配の漂う五節気になりました。
花冷えの日もありますし、寒の戻りもありますが、
すずめの声も大きく元気に聞こえます。

あんな小さなすずめにも春の温かさや
冬の冷たさがちゃんと伝わっているわけで、
ベランダの鉢植えにやってくると、
いとしさの歓迎をするのですが、
すぐに逃げては、またやってきます。

これは前にも書いたような気がしますが、
私の母親は、軒下に巣をつくったつばめを
やはり、同じような目で追っていました。

ちいさなものはみなかわいい、いとしい、
というのは『枕草子』にあると、
今は亡き清川妙さんから教えてもらいました。
すうーっとまっすぐ飛び立つつばめが
やってくるこのころは、
野球シーズンの開幕でもあります。

今年は、長嶋茂雄さんが
オフに自主トレを続けた道が
正式に「長嶋ロード」と命名され、
話題になりました。

長嶋さんに限らず、
何か大事を成した有名な人たちについて、
私たちは、ややもするとゴシップ的な話題を好みます。

「長嶋ロード」は、久しぶりに長嶋さんの
不断の努力、技術、思考の具体化を少し伝えて
ちょっと爽やかな思いになりました。

ホンダ技研工業の創始者、
本田宗一郎さんの相棒だった藤沢武夫さんは、
「誰もがみんな、本田宗一郎の
おもしろおかしいエピソードばかりを伝えて、
その卓越した技術のすごさを伝えることができずにいる」、
といったことを著書の中で書いていらした記憶があります。

『松明は自分の手で』というすてきな本でした。
それを読んで、人は自分の器量のものしか見えず
余りにすごいと凡人にはそれが見えないのだなと、
この仕事をする限りは、よく勉強して、心を養い
少しでも対象の素晴らしさを、価値を伝えられる仕事人に
なりたいなと思ったものです。

それはなかなかに難しいことで、それこそ不断の努力ですが、
それでも、その本を読んで意識でき、忘れることはありません。
ちょっとはインタビューなどに秀でていたいものだなと
また何十年目の新年度を迎えました。



本当は何が言いたいかと言うと、
私の大好きな天草(熊本県)には、
ずばり「長嶋茂雄球場」と名付けられた
グラウンドがあります。
手形の碑もあります。

それを知っていただきたかったのです!



お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香




毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 13:26Comments(0)七十二候だより

2015年04月03日

心にも雷が鳴る

七十二候だより いのちの暦 [第52回]
第十二候 春分 末候
雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす

心にも雷が鳴る

片寄斗史子

4月になりました。
暦は春分の末候、
いよいよ春本番へと移っていきます。

今日は4月3日。
東京は夕べからの強い春風が桜の花を散らせました。
朝の出勤時、次々に花びらは舞い、道に落ち、端に寄って行きます。
どんなに下を向いて歩いても、ピンクの風が
飛び込んできます。

ときどきの強い風は、桜吹雪となって体に触れ、
何とも言えない心持ちにしてくれます。

こんなお花見もあるんだなと、
ちょっとすかすかした枝を見上げると
街路樹の太い幹の新芽が若葉をつけて
次の出番を待っています。



このころ、春の雷が鳴るとあります。
夏の雷と異なり、ひとつふたつで鳴りやむと
説明がありますが、本当のところ、私には
よくわかりません。

けれども、「春雷」と呼ぶ
その響き、文字の素敵さに
心にひとつふたつ響くものがありますね。
心の中にも雷が鳴ることがあって、
このあいだ、友人と久しぶりにメールで話しました。

その夜、友人は、親戚の誰かの結婚のお祝いにと
つくった手づくり石けん200個に
手書きで言葉を書いて包装していたそうです。

味噌から梅干し、化粧クリーム。
とにかくなんでもつくれるスゴイやつですから
200枚書く、というところから違います。

一つ一つ丁寧に書いてきて、途中から途中から乱雑になり
「もういいか」と思い、ふと、
「こんなことでいいのか?」と問いかけたそうです。

せっかく手書きをしたのに、
これでは、もらった人はどんな気持ちがするだろうか、
自分だって、乱暴な字でいいのかと思ったら
心を平静にして取り組もうと思いなおせたそうです。

「このごろ、平静、ということの大事さを思うようになった。
心をおなかのほうに持っていくと心は平静になり、
平静になると気持ちよくものごとを進められる」と言うのです。

そうして、いつからか、「平静に」と自分に
呼びかけることができるようになり、平静の心を
得ることができるようになったそうです。

平静の心の大切さは古くからいわれてきたことですが、
夜更け、友人から伝えられると、気高い言葉も
身近に感じられます。

自分には関係ないやと思う素晴らしい言葉も
どんどん身近になるのは年齢のせい。
心乱れて平静を知るように、経験のたまものです。

同時に、さまざま自分に言い聞かせてやっと、
何とか日々を通っていけることも知っていきます。

彼女の心にも私の心にも
雷は鳴ります。春でも夏でも。
でも、必ず鳴りやむ時を得て凪のときが訪れます。

そんなときに、心の中の雷や花吹雪舞う様子が
「あ、おんなじ」と感じられる、
そういう友がいると慰められ励まされます。

暦もまた友だちですね。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香




毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 11:51Comments(0)七十二候だより

2015年04月02日

桜の見方でわかる心模様

七十二候だより いのちの暦 [第51回]
第十一候 春分 次候
桜始開 さくらはじめてひらく

桜の見方でわかる心模様

片寄斗史子


先週の半ば、水曜日だったか木曜日。
帰りがけ、編集部のある東京・市ヶ谷駅前、
靖国通りに出ると、桜がひらいているではありませんか。

あらあら大変と九段下に向かって夜桜散歩をすることに。
途中から土手に向かって左折、飯田橋駅へと
土手を歩くことにしました。

道路脇に較べて土手の桜は、ちょっと寒そう。
さくらんぼも道路脇から色づいていくと
聞いたことがありますから、
やはりアスファルトや車の熱で何度か違いが
あるのでしょう。

そうして週末、明るい日差しのもとで見る今年の桜は
遠くからも近くでみても、やさしい気配です。
小さくまとまり大きくまとまり、輪舞のようです。

第八候 啓蟄 次候は、「桃始笑」でした。
友人からメールが来て、「山笑う」は知っていたけど、
「桃も笑う」なんだと知って嬉しいと書いてありました。

桃始笑と、桜始開。
子どもの笑顔と、美しい女の人の笑顔。
桃と桜では、それほどの違いがありますが、
見事に一文字の違いで表されています。



桜がどんなふうに映るか、
心模様がよく現われると思いませんか。

屈託のなかった若いころ、
桜の季節は、生きている、ただそれだけでも
明るく祝福されている、そんな気分で並木の下から
満開の桜を眺め胸を張る思いでした。

あ、桜を仰ぎ見ることも
近寄って見つめることもしなかった、という年が
突然ありました。

心を縛られているうちに、いつのまにか桜は
はらはらと花びらを私の肩に落ち
咲き始める桜とともに、散り始める桜の
やさしさに初めて気づき涙ぐむ思いでした。

桜のことを思うことのない春になりませんように。
少し苦しくても、顔を上げ、
桜の花をまっすぐ見つめて春を迎えたいと思います。

いつか行ってみたいのが、さまざまな桜が次々と
咲くという、東京・八王子の多摩自然科学園。
でも思えば、毎日歩く道に桜が咲く、眺める、思う、
これがいちばんですね。

いいお花見を――。



お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香



毎日が発見
  


Posted by あまゆい at 10:52Comments(0)七十二候だより

2015年03月28日

陰から陽へと移ります

ご無沙汰しておりました。

片寄斗史子編集長のメルマガを
拝読しまして
このブログへの転載を始めることにしました。

片寄ワールドをお楽しみくださいませ^^

~~~~

七十二候だより いのちの暦 [第50回]
第十候 春分 初候
雀始巣 すずめはじめてすくう

陰から陽へと移ります
片寄斗史子


四節気 春分にはいりました。
週末21日の土曜日は、春分の日でした。
春のお彼岸。

東京は風のない、穏やかな、
それこそ、ちょっとぼんやりとした春日(はるび)の
始まりでした。

続く日曜日は晴れやかな光となり、
いいお彼岸でした。
なるほど、確かにかわいい雀がよく似合うお天気です。

春分の日は、
一年で一番日が短く、陰の極みだった
あの、冬至の日、一陽来復から日が伸び続け
長かった夜と短かった昼の時間が
同じになる日です。

この日を境に、今度はぐんぐん陽気がよくなり
夏至の日にピークとなり、
長かった昼の時間も夜の時間と同じになるのが、
秋のお彼岸、秋分の日というわけです。

両手を真横に伸ばしてみれば、
頭と足で、ちょうど、そのめぐりの
軸を体で感じることができます。

陰から陽へ、陽から陰へ。
なぜ人生に陰があるのかと、ふと思えば
それはやはり、陽への道を歩む張り合いをと
神様は考えたのではないかと思います。
せっかく陽になっても
陽ばかりでは、とても陽の保持のための
努力をしない、つまらない人間になるだろうからと。

こうして暦の中に身をおいてみると
さまざまな言葉が
実感となって届く気がします。

同じ週末、千秋楽を終えた大相撲春場所。
優勝した白鵬横綱の問題発言はさておき、
横綱が大鵬親方を最後に(確か)見舞ったとき、
「がんばれ、がんばれと、
がんばれを7回も言ってもらった」と
短く話していたことがありました。

がんばれ、がんばれ、がんばれ、がんばれ、
がんばれ、がんばれ、がんばれ、と大鵬親方は言った、と。

この話は私の心を打ち、
(だいたいに私はリフレインが好きなのです)、
心がうちひしがれたとき、
ネをあげたくなるとき
「がんばれ」を7回、そっと言ってみます。

この七十二候だよりを3回休んだことで
“お見舞い”のメールを
いくつも頂戴いたしました。

ああ、あの人もこの人も読んでいてくれたんだと
心にしみました。ただ、
ほとんどの方が具合が悪いのではないかと
心配してくださって申しわけないことでした。

以前なら、仕事の忙しさが手に余ってのことと
思われるだけだったでしょうが、
体の具合が悪いんじゃないかと思われるように
なったのは年齢がありますね。
けれども、やはりそんな心配をかけた私であったこと。

いろいろあるのは、みんな同じ。
陽に転じて、がんばれ、7回でいきましょう。
人知れず、そっと自分に。

あらためて、私の綴りを読んで
くださっている方すべてに
心よりお礼を申しあげます。


西のくぼ公園にて

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望屋
090-9074-9646 中野千惠香



毎日が発見

  


Posted by あまゆい at 15:41Comments(2)七十二候だより

2014年11月22日

にんじん&りんご無添加ジュース


明日の島んもんマルシェでは

片寄さんおすすめの

丸ごとにんじん&りんごジュース
販売もいたします。



国産100%
水を一滴も加えないストレートジュースです。

合成甘味料
合成着色料
合成保存料
化学調味料
砂糖

いっさい入っておりません。

低体温を治すと健康になると言われる
石原結實Dr.も
食養生でがん治療されるときに

にんじんリンゴジュースを使われます。

飲みやすくて、美味しいですよ~
明日の島んもんマルシェでお待ちしておりま~す


お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠


  


Posted by あまゆい at 12:49Comments(0)片寄斗史子さん

2014年11月21日

おせちの中身は?

おせちの内容です。



こんなのもあります



合成の着色料、保存料、中国産の主原料は
つかわれておりません!

島んもんマルシェに来てください^^
カタログ差し上げます


お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠  


Posted by あまゆい at 17:04Comments(0)片寄斗史子さん

2014年11月20日

23日の島んもんマルシェに出店します

ご無沙汰しておりました。

毎日が発見も11冊目が届き



先日、東京でお会いしたのですが
片寄さん、ますますチャーミングに
なっていらっしゃいました。

片寄さんと天草のご縁は
結ばれて、つづいてございます。
ということで
11/23日の島んもんマルシェで

「片寄斗史子さん」の出店が決まりました!

美味しいにんじんリンゴジュースの販売や



夢殿というおせちの予約を受け付けたりします。



さすがに片寄さんは来られませんが・・・

お店番してもいいよ~
という方がおられましたら
ご協力お願いいたします。


お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠  


Posted by あまゆい at 17:38Comments(2)片寄斗史子さん

2014年02月07日

毎日が発見!届きました

9月に天草で講演会をして下さった
「片寄斗史子」さんが編集長となって
リニューアルされた

㈱KADOKAWA(元・角川書店)の
「毎日が発見!」



やっと、届きました(^o^)/

先に届いた方

http://toranoko.kataranna.com/e57046.html

天草の事も書いていただいていますよ^^
これからも天草の情報を発信して
とりあげていただきたいですね。

定期購読をおすすめしますが
ちょっとのぞいてみたい方は

アロマ&ハーブCOOで、
立ち読みならぬ座り読みを、どうぞ^^





お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望結い塾
090-9074-9646 中野千惠香




  


Posted by あまゆい at 16:15Comments(0)片寄斗史子さん

2014年01月17日

毎日が発見!リニューアル

毎日が発見!リニューアル

「片寄斗史子」さんが
編集長となってリニューアル!

新聞よこ

㈱KADOKAWA(元・角川書店)の
「毎日が発見!」

新聞たて

先日新聞の一面を使った発表が
ありました^^


早速定期購読を申し込みました。
もし、定期購読をされたい方は
住所と氏名をお教えくださいませ~
手続きいたします。

お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@aromaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望結い塾
090-9074-9646 中野千惠香  


Posted by あまゆい at 14:54Comments(0)片寄斗史子さん

2013年12月06日

片寄編集長、復活!

9月に天草で講演会をして下さった
「片寄斗史子」さん

その講演会でお話された雑誌の編集長を
来年からされるそうです^^

㈱KADOKAWA(元・角川書店)の
「毎日が発見!」



天草の情報を提供し、
この雑誌に天草の事、天草での暮らしを
載せていただきたいと考えております。

何か情報ありましたら
お寄せ下さいませ。


書店に並ばない本なので
2月号から定期購読したいと思います。


お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@raomaherb-coo.jp

アロマ&ハーブCOO
090-8419-0669 平方久惠

希望結い塾
090-9074-9646 中野千惠香
  


Posted by あまゆい at 16:33Comments(3)片寄斗史子さん

2013年10月08日

天草の新しい仲間へ

片寄斗史子さんの講演会から
はや、12日。

片寄さんが、国民医シリーズのブログの中で
天草のことを書いておられます^^

ちょっと、長くなりますが、全文ご紹介いたします。

ここから~

しばらく、このブログを書かないままでした。
せっかく開いてくださったのに「あれえ、前のまんま」と
閉じさせてしまった方がいらっしゃるはずです。
すみません、ごぶさたいたしました。

『国民医のアドバイス』シリーズを読んで、
この片寄に「会ってみたい」と思った方がいらして、
そのお誘いを受けて天草に行ってきました。

思いの始まりは、中野千惠香さん。本を貸してくれた
平方久惠さんにそのことを伝え、平方さんから、
友人の東京の星悦子さんへ相談がいきました。

こんな夢のような出会いがあるのですね。
9月26日、天草プリンスホテル(いわゆるプリンス系とは
無関係の地元の、旅館の心がある、いいホテル)に
92名の方が、私に会いに来てくださいました。

二人の女性が、1000枚のチラシをつくって、
市内のあちこちに配布。地元の新聞社にもかけあい、小さなスペース
ですが告知をのせてもらい、さらにケーブルテレビの取材まで。

資金も動員も市役所に相談したら?というアドバイスも
あったらしいのですが、2人は、まず自分たちで会をたちあげ
しかるのちに行政と連携をと決めたのだそうです。
見事な仕切りでしたが、きっと、短い時間の中で
大変だったことでしょう。

「いい会を開いてくれてよかった、ありがとう」
「こんなふうに天草のひとと集まれて、ありがとう」
2人にかけられた言葉が、私の誇りになりました。

思いが言葉になって伝わり、集まりとなり、
「天草をむすぶ会=あまゆい」という形が誕生したのです。
これからどんなことができるか、実は、夢はでっかく
話し合いやら食事やら、飲み会をやってきました。

山形女性塾、という田園の仲間を与えられ、今度は
あまゆい、という海の町のなかまと”未来”のことを
やってゆくのです。私には、2つの仲間をどうやって
会わせるか、夢もできました。

天草は、自然とともに、長い時間の中で
豊かな食材を育ててきた土地だと感じました。
その山水が、人の心も豊かにはぐくんだのだなとわかります。
すばらしき新しい友ができ、これから私たちは何を
はぐくんでいくか。夢の仕事がはじまります。

天草は、福岡から天草エアラインでのフライト。
行きは日が暮れてからの飛行で、素晴らしい夜景。
帰り、福岡空港から、ふるさと出雲空港へ、ひとっ飛び。
お彼岸にできなかった、お墓参りをしました。

田舎の墓は家から歩いて3~4分。
アスファルトの道が川を挟んで土の道に変わると、
コツン、と音が。道にせりだした栗の木から
イガごと落ちたからでした。
辺りを見ると、さっき落ちたらしいイガが2コ。
木をゆすってみたら3コ、こつんこつんと、わけもなく落下。
うれしいではありませんか。

畑に行けば、むかごが鈴なりです。
手からこぼれていきます。

私の七十二候創作メモに
「木の実、さかんに落ちる頃」と、急いで書き入れました。

天草の新しい友、仲間へ。
ほんとうに親切な、心のこもった集まりをありがとうございました。
天草の東京宣伝部としてやっていきます。

ブログをご覧の方、天草についてお聞きになりたいことが
あれば、どうぞ、片寄まで、お気軽にお尋ねください。

人生には、思いもかけないことがおきますが、
誇りや気概も、意図せず与えられることがあります。
大事に守る仕事が与えられたことになるのかもしれません。

新秋にふさわしい私のこの幸福な思いが伝わって
明日からのみなさまの1週間が秋の日に輝きますように。
お元気で、また。

ここまで~

嬉しいですね^^



お問い合わせは
「天草を結ぶ会(あまゆい)」
amayui@raomaherb-coo.jp  


Posted by あまゆい at 09:45Comments(2)片寄斗史子さん